先日、とても面白い本を読んだのでご報告します(゚∀゚)b
その名も『督促OL 修行日記』!
ふわふわと柔らかそうに見えて、内側にギラリとした硬さのある本でした。
色々な読み方が出来る本なのですが、本日はその中で特に印象に残った凄いフレーズをご紹介!
・・・ところで、皆さんは自分の中にどんな武器を持っていますか?
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「督促OL」って、ちょっと聞き慣れない言葉ですよね。
「督促OL」の督促(とくそく)というのは、あの督促状の督促・・・
つまり「早く早く〜!」と催促するアレです。
著者である榎本まみさんは新卒でクレジット会社に入社し、キャッシングの回収を行うコールセンターに配属されました。
そのコールセンターは支払いの滞っている顧客に対し、入金を催促する電話を掛けるのが仕事です。
そしてそこで榎本さんを待っていたのは、電話口で怒鳴られたり恫喝されたりするのが日常茶飯事というキビシイ職場環境・・・щ(´□`;)щ オーマイガーッ
『督促OL修行日記』では、そんな職場での体験を通して、著書の榎本さんが成長していく様子が描かれています。
『督促OL修行日記』で私が一番感動したのは、職場でお世辞にも優秀とは言えなかった(失礼!)榎本さんが、督促という仕事で生きていくための武器(ノウハウ)を手に入れる瞬間です。
まずは前段階として、督促に関するノウハウを手に入れようと決意する部分の描写から。
榎本さんの同期である女性が督促の仕事によって体を壊し、退職する時のことです。
よしじゃあ、いっちょ、実験しよう、と思った。
幸いなことに(?)私は督促が苦手だった。自分で言うのもなんだけど、心も体もボロボロだった。
私が督促できるようになれば、お客さまに言い負かされないようになって、お金をちゃんと回収できるようになれば、そのノウハウはきっと使える。
私の実験結果で、A子ちゃんみたいに、督促のようなストレスフルな仕事で人生を狂わされてしまう人を一人でもなくすことができたら・・・・・。その日から私の「研究」が始まった。
(『督促OL修行日記』149ページ)
この
『よしじゃあ、いっちょ、実験しよう』
という部分、すごくイイですね!
実験という言葉の向こう側には、なんとなく「失敗することも織り込み済み」というチャレンジ精神が感じられます。
続いて、実験開始から数年(?)後、榎本さんが自分の持っている武器に気づいた時の描写から。
私は、ある時気がついた。
古戦場のようなコールセンターで働くうちに、いつの間にか自分の体にはたくさんの言葉の刃が突き刺さっていた。でも、その一本を引き抜くと、それは自分を傷つける凶器ではなく剣になった。その剣を振り回すと、また私を突き刺そうと飛んでくるお客さまの言葉の矢を今度は撥ね返すことができた。それから、仲間を狙って振り下ろされる刃からも仲間を守ることができるようになった。そうか、武器は私の身の中に刺さっていたのだ。
(『督促OL修行日記』253ページ)
『督促OL修行日記』は全体的に「榎本さんのトホホな日常」みたいなカンジの柔らかい描写が多いのですが、そんな中で引用したこの部分はかなり異質な雰囲気を放っています。
『そうか、武器は私の身の中に刺さっていたのだ。』
・・・この言葉、かなりスゴイと思いませんか?
もちろん武器(ノウハウ)を手に入れるのに、必ずしもコールセンターでの督促業務のようなツラい仕事をする必要はありません。
ただ
『よしじゃあ、いっちょ、実験しよう』
と自分の外側にはみ出していくような姿勢は必要だと感じました。
まずは自分にとって居心地の良い場所から勇気を持ってはみ出してみて、ハラハラしたりドキドキする体験をすること・・・。
それが、武器(ノウハウ)を手に入れるために必要不可欠な第一歩だなと。
そしてそんな流れで最近の自分のことをふり返ってみると、まったりと落ち着いているというか、ま〜るくまとまりすぎている感じでちょっと反省しました(汗)
挑戦なくして成長なし。
もうちょっと攻めていかなければ・・・!
以上
『督促OL修行日記』で発見した凄いフレーズ
のご紹介でした!
『督促OL修行日記』は、本当にページをめくるたびに著者の真っ赤な血がポタポタとこぼれてくるような、生々しい体験と深い考察に満ちた超スゴイ本です。
こんな本がわずか数百円で買えるとは・・・(`・ω・´;)
激しくおすすめです!
本トイウノハ凄イネ。ソシテ、言葉トイウノハ凄イネ。