すべての英語学習者に知ってもらいたい!戦後まもなく発表された「指導要領(試案)」がオドロキの内容だった件

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コンニチハ!
瞬間英作文」×「レアジョブ英会話」で大人のやり直し英会話に挑戦中の@100nasuです(^^)



最近は英語を勉強するだけでなく、英語関連の書籍も興味のおもむくままアレコレ読書中。
その中でも、先日読んだ『英語ベストセラー本の研究』という本で紹介されていた
戦後まもなく発表された「指導要領(試案)」の文章
が個人的にかなり衝撃的だったので、ブログでシェアしたいと思います。

英語学習中の方はもちろんですが、現在英語を指導する立場にいる方も、読むと色々考えさせられる内容かも!?

それでは約70年前の英語学習の世界へ出発いたしましょう!

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時代背景のおさらい

まず最初に、今回紹介する「指導要領(試案)」が発表された時代背景について簡単なおさらいから。

「指導要領(試案)」が発表されたのは1947年で、これは昭和天皇の玉音放送の約19ヶ月後です。
時系列でザックリ表にするとこんな感じ。

年月日 起こったこと
1945年8月 第二次世界大戦終了
1946年2月 「NHKラジオ英会話」放送スタート
1947年3月 「指導要領(試案)」発表

1947年というと、戦後の混乱がまだ続いていた時代。
ちなみに同じ年の10月には、闇米を食べるのを拒否した判事が餓死するという出来事もありました。
現代の日本からはなかなか想像しずらいですが、確かに日本にもこういう時代が存在したんですよね。

(補足豆知識:終戦の約半年後に「NHKラジオ英会話」が始まっているのもスゴイですね!)

序論「なぜこの書はつくられたのか」

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具体的な英語の項目に触れる前に、「指導要領(試案)」全体の序論についても少しだけ。

「なぜこの書はつくられたのか」というタイトルで、序論にはこんな文章が書かれているそうです。

いまわが国の教育はこれまでとちがった方向に進んでいる。(中略)これまでとかく上の方からきめて与えられたことを、どこまでもそのとおり実行するといった画一的な傾きのあったのが、こんどはむしろ下の方からみんなの力で、いろいろと、作りあげていくようになってきたことである。
英語ベストセラー本の研究』26ページ

直接触れられてはいませんが、どことなく戦争に突き進んでしまった日本に対する反省が感じられる文章だと思いませんか?
今から約70年前、こういった文章が政府から公式に発表されたという事実に、私はまず驚いてしまいました。

英語教育の「目標」

続いては、いよいよ英語に関する記述です。
英語科のセクションの第一章、英語教育の「目標」の部分をご紹介いたします。

一 英語で考える習慣を作ること。

ニ 英語の聴き方と話し方とを学ぶこと。

三 英語の読み方と書き方とを学ぶこと。

四 英語を話す国民について知ること、特にその風俗習慣および日常生活について知ること。

英語ベストセラー本の研究』27ページ

なんと一番最初に掲げられている目標が『英語で考える習慣を作ること』ですΣ(゚口゚;
マジですか!?だって70年前ですよ!?

21世紀になった日本で同じコトを言ったとしても
「ムリムリムリムリ〜っ┐(´Д`)┌」
という大合唱が日本中から聞こえてきそうな目標です。

戦争の爪あとがまだ色濃く残るなか、日本が英語に関してこんなにも高い理想を掲げていたというコトに、私はまたしても驚いてしまいました。

英語で考える習慣を作ること

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各目標の説明もスゴイのですよ。

ひとつずつ、冒頭の部分だけ引用させていただきます。

一 英語で考える習慣を作ること。
英語を学ぶということは、できるだけ多くの単語を暗記することではなくて、われわれの心を、生まれてこのかた英語を話す人々の心と同じように働かせることである。この習慣(habit)を作ることが英語を学ぶ上の最初にして最後の段階である。
英語ベストセラー本の研究』28ページ

『単語を暗記することではなく』『英語を話す人々の心と同じように』という部分、現代の英語学習者が読んでもかなり刺激的です。

さらに『最初にして最後の段階』という記述に至っては、その孤高とも言える理想の高さに思わず目眩が・・・(@.@)
YouTubeもポッドキャストもオンライン英会話もなかった時代に、日本人は英語に関してこんな高みを目指そうとしていたんですね。

この短い文章に、外国語を習得するというコトの本質が詰まっている気がします。

英語の聴き方と話し方とを学ぶこと

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続いての文章もスゴイです。

ニ 英語の聴き方と話し方とを学ぶこと。
英語で考えることを学ぶためには、だれでも、まず他人の話すことの聴き方と、自分のいおうとすることの話し方を学ばなければならない。聴き方と話し方とは英語の第一の技能(primary skill)である。
英語ベストセラー本の研究』29ページ

『聴き方と話し方とは英語の第一の技能(primary skill)である』という部分、シビれます

現代の日本でも、「リスニング&スピーキング」と「リーディング&ライティング」のどちらを英語学習の主軸とするかで度々意見が分かれますが、ここまでキッパリ断言されるとむしろ清々しい・・・。

てっきり昔の日本は「海外の書物を読み漁り知識を吸収しよう!」みたいな方針だと思っていたので、まったく逆のことが書かれていてビックリしました。

英語の読み方と書き方とを学ぶこと

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続いては英語の読み方と書き方に関して。

三 英語の読み方と書き方とを学ぶこと。
われわれは、聴いたり話たりすることと、読んだり書いたりすることができるようにならなければならない。読み方と書き方とは英語の第二次の技能(secondary skill)である。
英語ベストセラー本の研究』30ページ

ここでも『読み方と書き方とは英語の第二次の技能(secondary skill)である。』とキッパリ言い切っています。

ちょっと話が脱線しますが、当時の人達はどんな風に英語を勉強していたんでしょうねぇ・・・???
ラジカセはまだ無かったはずなので、先生が口頭で教えていたとか???
高等教育を受ける人が現代よりずっと少なかったからなんとかなったのかな???
気になる〜(>▽<;;

英語を話す国民について知ること

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最後の項目もなかなか興味深いです。

四 英語を話す国民について知ること、特にその風俗習慣および日常生活について知ること。
聴いたり話したり読んだり書いたりする英語を通じて、われわれは英語を話す国民のことを自然に知ること(information)になるとともに、国際親善を増すことにもなる。
英語ベストセラー本の研究』30ページ

この文章にも、やはりどことなく戦争に対する反省が滲んでいるように感じられるのは考えすぎでしょうか?

インターネットの世界ではよく
「英語の情報量は日本語の◯倍!英語を身に付ければもっと多くの情報に触れることが出来て、視野が広がる!!」
みたいな記事を見かけますが、この項目で言いたいこともそういうコトだと思います。

どんな方がこの文章を書いたのか分かりませんが、もし機会があれば英語学習に関してイロイロお話をしてみたいものです(←無理ですが(^^;)ゞ)

まとめ

以上
すべての英語学習者に知ってもらいたい!戦後まもなく発表された「指導要領(試案)」がオドロキの内容だった件
でした!

幕末の「咸臨丸」という軍艦の存在を知った時も、当時の状況が今の日本と重なるような気がして感銘を受けましたが、今回の「指導要領(試案)」も同じぐらい心にグッときました。

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平和の尊さ、大切さを忘れずに英語学習を続けていきたいと思います(^▽^)/


英語ベストセラー本の研究
↑↑↑実はまだ読み終わっていません(笑)どうやら『DUO3.0』も登場するらしいです。楽しみ♪

「指導要領(試案)」ニ対スル進駐軍ノ影響モ気ニナル・・・。教エテ!エライ人!

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